PINARELLO ドグマな日々その4 グランフォンド当日
透き通る空気と 周囲から立ち上る熱気が心地よい緊張感を高める
与えられたゼッケンは130番。 3000番台をゆうに超える今大会において
初参加でのこの番号はいかに日本市場にたいしPINARELLO社が期待するかを現す。
私の立つ地点からはスタートゲートに手が届くかもしれない程近い。
脇には同僚の永留選手。
彼はいつも にこやかで温和な表情である。
‥ハイレベルなトライアスロンで数々の
修羅場を克服してきた余裕なのか?
グランフォンドだからか?‥‥グランフォンドってなんなんだ
日本における その言葉のイメージはどこか長閑で ゆったりとしたモノの様に感じていた
しかし 周囲のイタリア人からは只ならぬピリピリとした緊迫感が漂う‥
『オレはやってやるぜ!』的 レース前の緊張感。 なんかイメージと違う。
沿道からは参加する友人への叱咤激励なのか
常にイタリア語が飛び交い
スピーカから聞こえる大音響のスピーチは
物凄いハイテンション。
うーむ 私の心拍もドンドン上がっていく。
そして スタート。
130番のゼッケンであるから当然 周りは速い。
いや 速すぎる。 上の動画は集団の中を45~47km/hキープで撮ったものである
スタートから20km地点程でかなり落ち着いた状況だから撮れた。
これ以前は 50出していても ガンガンに抜かれていたのです。
ちょうど日本での富士チャレ200のトップ集団くらいのペースであろうか?
富士チャレのトップ集団には付いていけない私ではあるが
この集団は500人くらいなので 楽についていける。ズーッと先まで集団ですから。
それに このDOGMA60.1の
高速域の安定感!
昨日初めて渡されたバイクなのに
まったくもって安心である。
余計な事は気にせずペダリングに没頭する。
↑ こんな写真も撮れますからっ!
まあでも 余裕こいていたのは序盤の平地だけ。
← やがて 丘や山が見えてきた。
登坂が始まるのだ!
わたしは 不得意なんですよ。
ドンドン抜かれます。
200kmの距離はまだ良いとしても
累積獲得標高は2500とも3000mとも聞いてた
覚悟はしていたが‥
ホントにバンバン抜かれました。
若い奴はまだしまも かなり御高齢の方にもね。
←写真では うまく伝わらないのがすごく残念。
勾配率の15%ほどが延々と続き
‥不得手な私には マジきついです。
風景はですね 道路標識と建造物以外は
奥多摩にそっくりです。
白石峠似の坂を登りながら思ったのは‥‥
いつもなら 苦し紛れのダンシングになる場面でも シッテイングな私。
こここれはっ! 新生DOGMA60.1の威力なのかっ!!
← 峠と峠の中間で休憩がてらにストレッチ。
まだまだ 100km地点 前です。
DOGMA60.1 で特筆すべきは 下りコーナリング性能。
以前所有の2005ドグマの下りも素晴らしかったですが‥ 今回のドグマは
もうこりゃ 声をだして笑っちゃうくらいの ハイスピード コーナリング!
オーバーステアもアンダーステアも皆無であり 完全なナチュラルステア!
コーナリング最中のライン変更が容易。
CP付近でのブレーキングにも寛容
そして 天井天下唯我独尊的 強烈無比なブレーキング性能。
もう この部分だけで 買ったとしても後悔しないでしょう。
正直言いますと 最初の峠の時点で目標を★★★位から 完走に変更しています。
200を10時間以内で 完走
後半は なんとか9時間以内を目標に!
ここで 痛感しましたよ。 日本市場で グランフォンド向き という評価を聞くと
そのバイクはいかにも安楽指向で ちょっと本気走行に向かないと思われがちですが
もし そのバイクがグランフォンドに耐えうるのであるならば
それは すべての性能が高得点でないと成り立ちません。
ヒルクライム性能も巡航性能もスプリント性能も一級品でなけりゃ イケマセン!
私たちアマチュアにとって ピュアレーシング・マシンよりも
グランフォンド・マシーンのほうが 最上級の褒め言葉なのです。
ファウスト・ピナレロがプレゼンで胸を張り
DOGMAをベスト・グランフォンド・マシンと
言ったのを思い出しながら ひたすらペダリングするわたし。
← 頼もしい相棒♪
しかし 最後にドラマがありました。
ラストのエイドステーションは174km地点。 わたし‥残りの水から逆算し補給をパスしました。
残り26kmの平坦。 大丈夫だと思ったんです。
淡々と34~36で単独走行していると 抜いていったイタリアンから『一緒に行こうぜ!』のサイン。
相手も独りでしたし そりゃいいねと 先頭交代しながらペースを上げました。
ですが あと7km地点で わたしのボトルは空に! ラストの気持ちで前を引き
『おれ もう ダメだから 先に行ってね! グラッチェ♪』 と 片言とゼスチャーで伝えました
が その へロヘロの私を見た 件のイタリアン・サイクル・オヤジは
『なにいってんだ! ゴールまで一緒だ! こっから先は俺様がズッと引いてやる!』
と 自分の お尻のあたりを指差します。
ほんとは わたし止まって水を買いたかったんですが その好意に報いなくちゃと。
頑張りました‥ やがて 後ろについても35で切れちゃうわたし。
するとイタリヤ・オヤジは ペースを落とします。 涙がでそうになる私。
ゴールラインが見えてきました! 二人で同時に肩を叩きあいゴール!!
グラッチェ! ありがとよー!
その後 ゴール脇で ツアーで顔見知りの奥様に水を頂きましたが
崩れるようにへたり込んでしまい
← 救護所に運び込まれ 点滴受けました。
血圧も上が80以下まで下がっていましたから
軽い脱水症状でしょうか。
つくづく水分補給は大切であります。
お世話になった 皆さま ありがとうございました。
点滴してくれた 看護婦さんは ウルトラ・超級・美人でした。
by野澤